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https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170330-00135016-hbolz-int
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 メルケル首相がワシントンを訪問してトランプ大統領と会談した際に後者は前者に<3000億ドル(33兆円)の請求書を渡した>という。彼の考えでは2012年からドイツがNATOの国防費として拠出する資金2%分に利息を加えた評価額であるらしい。彼のぞんざいな姿勢に<ドイツの随員一行は茫然自失した>と報じられている。(参照:『Voz Populi』)

 そして、ドイツの随員以上に憤慨し、自らの面子丸潰れと感じたのは国防長官のジェームズ・マティス大将であった。

 今回のトランプの行為が、単にNATO加盟国が規定の拠出資金をこれまで出していないということを具体的に知ら示す為のものだとしても、そのような粗野なやり方は国家指導者として許されないことである。<ドイツの随員一行は、それはメルケル首相を威圧しようとした何物でもない>と受け止めたそうだ。当然だろう。

 双方の関係者が居心地の悪さを感じている間、メルケル首相はその請求書について<言葉を返すこともなく、単にそれを無視するかのようであった>という。

 両者の記者会見の席では、トランプはNATOを支援していることをメルケルに伝えたが、同時に加盟国が享受している防衛に相応する費用を拠出すべきであるということも指摘した。更に、多くの加盟国は長年の防衛に借りがある。それは米国にとって不公平であるということも表明した。

 メルケルと会談した翌日には、また彼のいつものツイッターが始まった。<「ドイツはNATOと米国に多額の借りがある。ドイツに提供している強力で高価な防衛に対してもっと支払うべきだ」>と発言している。

◆ドイツからの反論

 メルケルは帰国してからトランプの指摘に反論することは避けた。両者の会談で、双方の冷たい印象を与えたことを更に深めることは避けたいと望んでいたようであった。しかし、完全に沈黙すれば、トランプの圧力に屈したようにドイツ国民が受け取ることも避けたいとしていたようだ。何しろ、9月には総選挙が控えているからだ。

 そこで、メルケルに代わって彼女が全幅の信頼を寄せているウルズラ・フォン・デア・ライエン国防相は<「NATOに一切借りはない。NATOに拠出する2%の国防費はこの先10年間の半ばあたりで達成したい」>と表明した。(参照:『Spiegel』)

 更に、彼女は加盟国は国ごとにNATOに協力しており、それは軍事力だけに依存するのではなく、加盟国の外交力と人道面での能力にも依存すると指摘している。その根拠として、ドイツは国連の平和ミッションやイスラム国との戦いを含め、またヨーロッパ諸国のミッションにもNATOへの国防資金とは別に国として費用が発生すると指摘しているのである。

 現在、ドイツはNATOに国防費としてGDPの1.2%の資金を拠出している。GDPの2%の資金を提供するというNATOの規定をこれまで満たしている国は米国、英国、ギリシャ、エストニア,ポーランドの5か国だけで、それにルーマニア、レトニア、リトアニアが2%にほぼ近い資金を拠出している。

 ドイツのシグマール・ガブリエル外相はNATOの防衛力を近代化しようとして、それが国防費の増額に結び付くようになるのであれば、ドイツはそれに同意しないと発言している。

◆マティスもトランプ発言に呆然

 そしてドイツ側を擁護した人がもう一人いた。

 それは、国防相のマティス大将だ。彼は、このトランプのドイツに対する偏見的な見方に釘を刺すように、メディアを利用して<「大統領はNATOがどのように機能しているのか理解していない」>と指摘したのである。

 そして、上院軍事委員会の席で<「過去に借りがあるとされる資金を勘定に加えることは私にはできない。何故なら、NATOで行われているのは、そうではないからだ。能力を介してそれを考慮するのである。それは各国自らの取り決めなのである」>と述べている。(参照:『Diario Latinoamericano』)

 即ち、NATOの規定はGDPの2%を国防資金として拠出することに成ってはいるが、それは各国が任意に国家規模による能力によって自主的に拠出することになっている。米国が常に一番多く資金を提供しているということから、最高司令官は常に米国軍人が就くことになっているということなのである。トランプがビジネス面から見て負債があるとかないとかというものではないということなのである。そうでないと、28か国の結束を促すことはできないということなのである。

 マティス大将がなぜここまで猛反論したかというとそれには理由がある。

 何しろ彼は、国防長官として2月にヨーロッパを訪問した時に2%の資金拠出を加盟各国に要望しながらも、米国は今後もNATOの重要性を認識して支援して行くことを約束したばかりなのである。そこに来て、今回のトランプのメルケルに請求書を手渡したという行為。これでは、マティス国防長官の面子丸潰れだと彼は受け止めたのも当然だろう。

 トランプは選挙戦中に公約していたことを実行しようとする以外に聞く耳を持たない人物であるというのが新ためて認識された。彼を囲む側近が彼の政権にいつまで留まり続けることができるか疑問は尽きることはない。

<文/白石和幸 photo by IAEA Imagebank via flickr (CC BY-SA 2.0)>

しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営する生活。バレンシアには領事館がないため、緊急時などはバルセロナの日本総領事館の代理業務もこなす。  


Posted by いざぁりん  at 01:29
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 もしも米国が先制攻撃するなら、当面、次の3つの日付が焦点になるだろう。まず米中首脳会談が予定されている4月6、7日だ。米国といえども、さすがに中国を無視して勝手に先制攻撃には踏み切れない。朝鮮戦争(1950~53年)の経験があるからだ。

 北朝鮮は50年6月、韓国を奇襲攻撃した。当初、韓国軍は劣勢だったが、マッカーサーが指揮する国連軍が参戦して戦況を盛り返す。韓国・国連軍は中国との国境である鴨緑江まで北朝鮮軍を追い詰めたが、そこで中国は人民解放軍の義勇兵を大量投入した。

 中国が介入した結果、戦況は一進一退の膠着状態に陥り、53年の休戦協定で38度線を境にした朝鮮半島の南北分断が決まって現在に至っている。つまり、中国にとって朝鮮半島の北側に米国が押し寄せる事態は容認できない。

 米国が中国を無視して北朝鮮に攻め込むようなら、中国から見れば休戦協定違反であり「第二次朝鮮戦争」を戦う口実になってしまう。

 トランプ大統領は習近平国家主席との首脳会談で、朝鮮半島情勢について中国の考えを必ず打診するだろう。中国の出方を見極めない限り、米国は動けない。逆に言えば、4月の米中首脳会談までは何も起きない。

実務者がいないというネック

 次の日付は4月30日。いま日本海では史上最大規模の米韓合同軍事演習が続いている。その最終日が30日なのだ。演習には最新鋭爆撃機やアルカイダのオサマ・ビンラディンを急襲、殺害した米海軍の特殊部隊「SEALs」も参加している。先制攻撃に踏み切るとすれば、演習中に実戦に切り替えるのが手っ取り早い。

 3つ目は韓国大統領選がある5月9日だ。大統領選では最大野党、「共に民主党」の元代表、文在寅(ムン・ジェイン)候補が最有力視されている。親・北朝鮮でウルトラ反日と言われる文氏が大統領になると、米国は北朝鮮に手を出しにくくなる。同盟国である韓国も敵に回しかねないからだ。

 以上から、トランプ政権が先制攻撃を決断するとすれば、当面は4月の米中首脳会談から4月30日、ぎりぎり5月9日までが要注意になる。

 とはいえ結局のところ、そんな早いタイミングで先制攻撃するのは難しいのではないか。なぜか。

 根本的な理由は、まだ政権自体の基盤が固まっていないからだ。閣僚人事の議会承認も終わっていないうえ各省も空席が多い。政権交代に伴って約4000人の幹部官僚が政治任用で入れ替わるはずなのに、国防総省や国務省でさえ多くのポストが埋まっていない。

 戦闘自体は軍の仕事だが、戦闘後は国務省や国防総省など官僚の出番になる。後始末をどうするかを固めないまま、戦闘に踏み切るなどありえないだろう。いまは戦闘後のデザインを描いて、落とし所を探る実務者がいないのだ。

 94年の朝鮮半島危機も参考になる。

 日本は当時、細川護煕政権から羽田孜政権への移行期だった。羽田内閣で官房長官を務めた熊谷弘氏が2012年4月、日本経済新聞のインタビューに答えて、当時の状況を概要、次のように語っている(http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS1102B_R10C12A4000000/)。

 「北朝鮮危機を日本政府が認識したのは93年、宮沢内閣末期に北朝鮮がノドンミサイルを日本海に発射したときだ。その後、細川内閣になって核開発の疑惑もあることが分かり、米国は北朝鮮の核関連施設を爆撃する計画を立案した。米国は日本政府も危機感を共有すべきだと事あるごとに対応を促してきた。普段なら日本には姿を見せない米中央情報局(CIA)長官が来日して政府要人を回ったこともあった」

 「羽田内閣の発足時、官房長官として私の頭の中にあったのは北朝鮮危機だけだった。当時は経済問題では米国にたたかれていたが、現実の危機を前にして現行法でできる限り米国を支援しようと考えた。それには憲法解釈を変え、集団的自衛権の行使も考えざるを得ない。私は集団的自衛権の行使で内閣がつぶれるなら構わないと覚悟した」

 「そろそろ結論を出そうと思っていた94年4月ころ、米国のプレッシャーがふと緩んだ。深夜に羽田首相と私、柿沢弘治外相、石原官房副長官、斉藤邦彦外務次官らが集まって情勢を分析すると、外務省には『米国が直ちに作戦を実行する状況ではなくなった』という情報が入ってきたという」

 「半年後に分かったことだが、そのころホワイトハウスで『空爆した場合、北朝鮮軍の反撃で60万人の死傷者が出る』という想定が米軍トップからクリントン大統領に伝えられ、大統領が空爆を断念したということだった。米側は対話路線に転換し、カーター元大統領の訪朝準備に入っていたようだ」

 その後、カーター元大統領が訪朝し、先に紹介した米朝枠組み合意につながっていく。

日本国内にも異変が出てくるはず

 北朝鮮は「攻撃されたらソウルを火の海にする」と脅した。実際に38度線の北側には大量の大砲が配備されていた。米国が一挙に大砲網を殲滅するのは不可能で、韓国の軍人や民間人はもとより駐韓米軍や家族にも被害が及ぶのは避けられない、とみたのだ。

 この情勢はいまも変わっていない。それどころか今回、北朝鮮が反撃すれば、被害はソウルにとどまらず、日本にも及ぶ可能性が極めて高い。北朝鮮は先のミサイル発射で「仮想目標は在日米軍」と明言している。

 当然、基地周辺も安全とは言えない。つまり朝鮮半島危機は、すなわち日本の危機なのだ。オサマ・ビンラディンの捕捉作戦どころではない。日中韓を巻き込む一大事になる可能性が高い。そんな作戦を足腰が固まらないトランプ政権がいま決断できるかどうか。

 本当にトランプ政権が武力行使を決断するなら、94年の経験から見ても当然、日本に対して早いタイミングで打診があるだろう。そもそも日本が後方支援するには、重要影響事態であれ存立危機事態であれ、閣議決定しなければ何もできない。

 閣議決定の前には、相当な緊張感が政府内にみなぎっているはずだ。異変を察知するメディアも出てくるだろう。いずれにせよ、ここ数カ月が山場である。
  


Posted by いざぁりん  at 01:29
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政権内外に不協和音 事実上のレイクダック化も

 今回、オバマケアの見直し法案が撤回されたことで、その財源(約1兆ドル)を前提に議論されてきた税制改革(法人税の大幅引き下げや国境調整税など)やインフラ投資、軍事費拡大、メキシコ国境の壁建設など、トランプ政権の予算イメージが抜本的に揺らぐことになった。いわゆる「アナウンス効果」により高まっていたトランプ政権の経済政策に対する期待も水を差された格好だ。

 実績作りを急ぐあまり、わずか3週間という短い間に、党内に十分な根回しもせず、見直し法案をまとめたライアン下院議長の手法は今後に禍根を残すだろう。「交渉の達人」を自負するトランプ氏の手腕にも疑問符がつく一方、フリーダム・コーカスは存在感を示した。彼らの動向次第では(例えば、中絶容認派の「全米家族計画連盟(PPFA)」への予算支出などをめぐり)4月末に政府閉鎖が起きても驚かない状況だ。

 トランプ大統領にすれば、フリーダム・コーカスに歩み寄れば、主流派が反発する。仮にフリーダム・コーカスを説得できても、今度は上院が「保守的すぎる」と反発する。かといって、逆に中道(穏健)路線に舵を切り、民主党に歩み寄ることも可能だが、民主党内の「反トランプ」感情はあまりに強すぎる。民主党にすれば低支持率の大統領に歩み寄る必要性も義理もない。何もせずに共和党内の不協和音が高まるのは御の字だ。

トランプ政権レイムダック化も 身内の反発で頓挫した「オバマケア見直し」

 さらに言えば、ホワイトハウス内にも権力をめぐる駆け引きが存在する。やや単純化して言えば:

・娘イバンカ氏や娘婿クシュナー大統領顧問らの身内グループ
・ペンス副大統領やプリーバス大統領首席補佐官、マクマスター大統領補佐官ら共和党系グループ
・バノン首席戦略官・大統領上級顧問やミラー大統領補佐官らオルト・ライト系&反エスタブリッシュメント系グループ

の3つである。今回、これらいずれのグループを通してもフリーダム・コーカスの議員を説得できなかった(イバンカ氏やクシュナー氏に至ってはコロラド州にスキーに出かけていたほどだ)。上述した税制改革やインフラ投資をめぐる議論、全米家族計画連盟への予算支出などに対して、彼らの抵抗が続く限り、トランプ大統領は、事実上、レイムダック化する可能性が高い。

 オバマケアは当面存続することになった。フリーダム・コーカスの抵抗は、結果的に、民主党を利するだけになった。同様の事態が続けば、トランプ大統領の苛立ちは増すばかりだろう。それでもフリーダム・コーカスにとっては「共和党」そのものよりもリバタリアニズムの「原理原則」こそが重要なのであり、「妥協」は「敗北」を意味する。今でもトランプ大統領など「名前だけの共和党員」(RINO=Republican-In-Name-Only)に過ぎないと考えている。

 通常、政権発足から100日間は「対立」よりも「協調」が目立つ「ハネムーン期間」と称される。しかし、4月29日の100日目を前に、民主党や主要メディアとの対立のみならず、身内の共和党においてすら、対立の構図が顕在化してきた。まさに異例づくめのハネムーンと言えよう。
  


Posted by いざぁりん  at 01:28
Posted by いざぁりん  at 01:28
アメリカは、戦争を開始してはなりません。
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 「先制攻撃にせよ予防攻撃にせよ、北朝鮮を軍事攻撃した場合は直ちに北朝鮮から報復攻撃を受け、第2次朝鮮戦争がスタートすることになる」

日本は完全に北朝鮮のミサイルの射程圏内(図)

 先週、韓国紙(英語版「Korea Times」)で、ジョージタウン大学のロバート・ガルーチ教授が警告した。

 もともと大学教授であったガルーチ氏はビル・クリントン政権に加わり、アメリカ側の首席交渉官として「米朝枠組み合意」(1994年)の成立に尽力した。その後、再び大学に戻り、現在はジョージタウン大学で外交を教えている(北朝鮮はしばらくの間「米朝枠組み合意」を履行していたが、徐々に困難に直面し2003年に決裂した)。

 トランプ政権は「過去20年にわたる北朝鮮に対する“関与政策”は失敗であり、今後は軍事攻撃も含むあらゆるオプションを実施する」といった方向性を打ち出している。それに対してガルーチ氏は、「封じ込め政策」でなく「関与政策」こそが有効であると反論している。

 そしてガルーチ氏は上記の警告に続けて、「(北朝鮮を軍事攻撃するからには)アメリカと同盟国は第2次朝鮮戦争に備えねばならない。しかしながら、アメリカも同盟国も戦争には備えていないではないか」と強い懸念を表明している。

■ 在韓米軍は「常に準備万端」

 このようなガルーチ氏の懸念に対して、朝鮮半島に戦闘部隊を展開させているアメリカ陸軍関係者は、「我々(アメリカ軍と韓国軍)は、勃発するしないにかかわらず第2次朝鮮戦争には常に備えている」と反論する。
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 彼らによると、朝鮮半島には「Ready to Fight Tonight!」をモットーとするアメリカ陸軍第2歩兵師団が常駐しており、いわゆる38度線を越えて押し寄せてくる北朝鮮軍に対して常に準備万端なのだという。

 北朝鮮軍は、極めて旧式装備とはいえ、兵力110万、戦車4000輛、重火砲15000門を擁する強大な戦力である。だが、近代的装備と優れた戦術情報環境を手にしているアメリカ軍と韓国軍側は、北朝鮮軍に効果的に反撃することができると胸を張っている。

■ 避けられない民間人の犠牲

 ただし、そのように主張する陸軍関係者も、準備態勢に問題がないとしているわけではない。

 ガルーチ氏が指摘しているとおり、アメリカ軍にせよ韓国軍にせよ、北朝鮮を軍事攻撃した場合には、すぐさま北朝鮮による報復反撃が韓国に加えられることは確実である。とりわけソウル一帯には1時間近くにわたって砲弾やロケット弾が雨あられと降り注ぐことはもはや周知の事実となっている。そのため、極めて多数にのぼる一般市民(韓国市民のみならず多くの外国人も含む)の死傷者が出ることは避けられない。1000万人以上の人口を擁するソウルとその周辺一帯における死傷者数の推計は不可能に近く、死者数万名、負傷者数十万名でもおかしくないといわれている。

 今のところ、このような事態を避けることは不可能である。よって、ソウル一帯の壊滅的損害に着目するならば“第2次朝鮮戦争に対する準備が整っていない”と言えなくはないのである。

 軍隊が果敢に防戦に努めても、数万名の民間人が犠牲になることが前提では、戦争に対する準備が整っているとは言いがたい。


■ ソウルへの報復攻撃を封じるのは困難

 北朝鮮の報復攻撃とそれによって生ずる莫大な数の民間人の犠牲といったこうした悲惨な状況は、ガルーチ氏のように北朝鮮への軍事攻撃そのものに反対を唱える人々だけでなく、北朝鮮に対する予防攻撃は場合によってはやむを得ないと考えている人々にとっても共通してきわめて悩ましい難問である。

 「アメリカ本土に達する可能性がある核搭載大陸間弾道ミサイル(ICBM)を北朝鮮が手にする以前に、北朝鮮の核兵器関連施設を破壊しておく必要がある」と考えている戦略家たちの間でも、「ソウル一帯での膨大な非戦闘員の死傷者はどうするのか?」は最大の論点になっている。

 多くの軍関係者たちは、北朝鮮に対する軍事攻撃の必要性は認めつつも、実際には極めてハードルが高い軍事作戦になると考えている。なぜならば「ソウルに対する報復攻撃を避けるには、核関連施設だけでなく、国境地帯に展開する北朝鮮軍も一掃せねばならず、それも急襲によって一気に殲滅しなければならない。したがって、とても局所を狙ったピンポイント攻撃といった軍事行動では済まなくなり、第2次朝鮮戦争をこちらから仕掛けざるをえない」からだ。

 一方、「北朝鮮がICBMをはじめとする核兵器を手にした場合に生ずる結果を考えるならば、ある程度の犠牲はやむをえない」との考えも見受けられる。

 例えば極めて少数ではあるが、「広島と長崎に原爆攻撃を実施する際にも、敵側に多くの民間人犠牲者が出ることに関して議論が闘わされた。しかしながら、原爆攻撃を実施せずに上陸作戦を敢行した場合に予想された我が軍側と日本軍ならびに日本国民の莫大な死傷者数予測を考えた結果、やむを得ず原爆攻撃に踏み切ったのだ」という米陸軍による公式見解を引き合いに出す関係者もいる(ただし、米海軍や海兵隊にはこのような説明に異を唱える人々も少なくない)。
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 いずれにせよ、最終的な決断を下すのは軍隊ではなく、トランプ政権の専決事項である。したがって軍隊は、攻撃命令が下された場合に核関連施設破壊作戦や金正恩一派排除作戦を成功させる準備を万全に整えておくのが、軍事組織としての責務である。

■ 相変わらず平和ぼけ状態の日本

 米軍関係戦略家や外交政策関係者たちの間では、現在、上記のような議論が沸騰している。ところが、日本も当事者にならざるを得ないのにもかかわらず、日本政府・国会においては米軍による北朝鮮軍事攻撃に対する準備はガルーチ教授の指摘の通り「全くしていない」状態だ。

 米軍関係者たちの頭を悩ませているソウル一帯での莫大な数の民間人犠牲者の中には、多くの日本国民も含まれている。そのことを日本政府・国会は認識しているのであろうか? 

 韓国全体には4万名近くの日本国民が在留しているという。それらの人々を救出するのは、アメリカ軍ではなく自衛隊だ。

 また、北朝鮮による報復攻撃は、ソウル一帯や韓国内に限らず日本国内の米軍施設や日本の戦略ポイント(たとえば原子力発電所、火力発電所、石油化学コンビナートなど)に対して敢行されることもほぼ確実である。北朝鮮軍は現在も(数年前に比べて在庫は減っているとはいえ)、日本各地を射程圏に納めている弾道ミサイル(スカッド-ER、ノドン)を100発近く保有している。そのため、少なくとも50発の弾道ミサイルが日本に向けて報復発射されるであろう。

 日本政府・国会は、日本国民に迫り来ている深刻な危機に、いつまでも目を背けていてはならない。
  


Posted by いざぁりん  at 01:27