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http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20161111-00180528-newsweek-int
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<一部の激戦州の票は今カウント中、既に勝敗が決したとされる州や僅差の州では再集計が必要な場合もあり、12月の選挙人投票ではクリントンがトランプと引き分ける可能性もある。その場合は議会がどちらかを大統領に選ぶ。先例もある>

 AP通信によると、木曜日の時点で、ニューハンプシャー、ミシガン、アリゾナの3つの州では選挙人の獲得数が拮抗している。もし民主党候補のヒラリー・クリントンがそれらの州を制して合計31人の選挙人を新たに獲得したとしても、大統領の当選に必要な過半数の270人には届かず、279人を獲得したドナルド・トランプを上回ることはない。

 だがAP通信のアナリスト・マイケル・マクドナルドは、ウィスコンシン州でトランプが勝利したとする同社の集計結果を疑っている。彼はフロリダ大学の教授も兼務し、USエレクションズ・プロジェクトを率いて日々選挙データを集計してきた。仮にクリントン側にウィスコンシンでの勝利が舞い込み、接戦の3つの州も制することができれば、選挙人の獲得総数は両候補とも269票の同点となり、トランプとの引き分けに持ち込める。

「クリントンはウィスコンシン州で勝っているかもしれない」とマクドナルドは言った。「メディアが当確を出したからといって、それが本当の選挙結果だとは限らない」

 彼は、不確定要因として不誠実な選挙人の存在を指摘する。11月8日に選ばれた選挙人団は、形式的とはいえ12月の選挙人投票を経て最終的に大統領を選ぶ。問題は、稀に、どの候補に投票するかの誓約を破る選挙人が出てくることだ。非営利組織フェア・ボートによると、1787年の選挙人団設立以来、不誠実な選挙人は157人いたことがわかっている。

選挙人投票でタイも

 もし12月の選挙人投票でトランプとクリントンの獲得票数が引き分けになれば、大統領を決めるのは議会。クリントンの勝機もある。ペンシルベニア州フィラデルフィアにある国立憲法センターによると、過去に2度、1800年と1824年にそうしたケースがあった。

 アリゾナ州務長官は木曜日、開票率99.9%の時点で、クリントンの45.3%に対してトランプは49.64%の票を獲得し、得票数の差は8万5257票だと発表。一方、州当局は本誌の取材に対して、水曜日の時点で期日前投票や暫定投票などによる62万7000票が未集計だと語った。マクドナルドは「(アリゾナの結果は)不確実な要素が十分にあり、クリントンがトランプを逆転する可能性が残っている」と言う。(米ケーブルテレビCNNの集計結果によると、アリゾナ州はトランプが制した)

 AP通信によると、ニューハンプシャー州では開票率100%の時点でクリントンの得票率は47.5%、トランプは47.3%だった。ただしクリントンの勝利は確定ではない。両候補の得票差がたった1614票のため、誤差の範囲としてトランプが再集計を求める可能性がある。再集計が認められるのは得票率の差が20%以内の場合だ(CNNによると、ニューハンプシャーではクリントンが勝利した)。

ミシガンで追いつく?

 ミシガン州務長官は、開票率100%の時点でクリントンの得票率は47.3%、トランプが47.6%、得票差は1万3107票だと発表した。同州は12年の大統領選で2675票の暫定投票(投票資格などをチェックする必要があるものなどまだカウントされていない票)があったと伝わるため、今回もそれと近い数字になる見込みだ。とはいえ仮にそれだけの票が加わったとしても、ミシガン州では得票差が2000票かそれ以下にならなければ自動的な再集計を行わないため、必ずしも再集計の要件には達しない。それでもマクドナルドはこう言う。「一定の暫定投票はあるはずだから、クリントンはミシガンでトランプに追いつけるかもしれない」

 そうなれば残るのは、AP通信がトランプの勝利を伝えたウィスコンシン州だ。両候補の獲得票数の差が僅か2万7257票であることからも、マクドナルドはその結果を疑っている。同州で再集計が行なわれるのは得票率の差が0.5%以内の場合だが、多くの暫定投票が集計されていない状況を踏まえれば、再集計が必要になる可能性があるとみている。

 とはいえクリントンはすでに敗北を認めた。それでも彼女は大統領になれるのだろうか。「敗北宣言に法的拘束力はない」というのは国立憲法センターの会長兼CEOのジェフリー・ローゼンだ。彼はその最たる例として、2000年の大統領選挙で民主党候補のアル・ゴアが、いったんはジョージ・W・ブッシュへの敗北を認めたが、後に敗北宣言を撤回してフロリダ州で票の数え直しを求めたエピソードを挙げた。当時は再集計の結果、わずか537票差でブッシュが勝った。

 マクドナルドは、トランプが大統領選を制した可能性が高いと認める一方、僅差が伝わる州では得票数を正確に数えて結果を明らかにしなければならないと言った。「何としてもダブルチェックが必要だ」  


Posted by いざぁりん  at 02:07
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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161110-00010001-sorae_jp-sctch
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この軍拡は世界に平和をもたらすのでしょうか? それとも……。大統領選に勝利したドナルド・トランプ氏ですが、同氏は以前より軍備の大幅拡張を主張しています。その内容は以下のとおり。
 
陸軍兵士を49万人から54万人に
空軍の戦闘機を1,113機から少なくとも1,200機に
海兵隊の大隊を23部隊から36部隊に
海軍の水上艦や潜水艦を276隻から350隻に
 
トランプ氏は以前よりイスラム国(ISIL)の掃討と、同盟国などからの安全保障に対する正当な見返りを求めています。その対象国とは、ドイツ/日本/サウジアラビア/韓国。これらの国から米軍駐留(あるいは保護)の経費負担を徴収し、その財源で軍備の増強を図ろうというわけです。
 
このように軍備を増強し紛争地域に重点的に投入するというアイディアは、あながち的を外したものともいえません。ただし経費の負担増を求められる国からは当然反発も出るでしょうし、実現の可能性は未知数といったところでしょうか。
 
アメリカを経済的に立ち直らせたオバマ大統領ですが、シリア地域を含めた弱腰とも思える外交手腕には多くの疑問符がつけられてきました。一方次期大統領となるトランプ氏はより自国の利益を重視する姿勢を見せながら、同時に紛争地域の問題解決に意欲を見せています。はたしてトランプ氏が大統領に就任する4年間で、世界はどのようにその姿を変えることになるのでしょうか。  


Posted by いざぁりん  at 02:06
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ドナルド・トランプ(70)

■「ハーバード大学」にも吹き荒れた「隠れトランプ旋風」(3)

 粗野で無教養、差別意識を隠そうともしない南部の白人男性たち――そんなイメージで語られがちな共和党候補ドナルド・トランプ(70)の支持層だが、世界中の英知が集うハーバード大学にも、隠れた支持者たちはいる。昨年の夏から1年間、同大学のロースクール(法科大学院)に留学していた山口真由氏が、“隠れトランプ旋風”の実状を明かす。

 ***

 さて、ここまでハーバードにおけるトランプ支持者の“思惑”に触れてきた。だが、トランプを支持していたのは彼らのような熱心な共和党支持者や、キリスト教徒だけなのだろうか。

 私は思い出していた。ハーバード・ロースクールの友人であるケヴィンが、

「ヒラリーは信用できない。トランプの方がまだ信用できるよ」

 と、酔った勢いで呟いていたことを。

「表現の自由」について学ぶクラスで、リベラルな教授は言う。

「共和党の指名争いは、歴史上稀に見る恥ずべき状態になっている」

 トランプを「差別する人」、マイノリティを「差別される人」と表現した教授に対し、授業後の立ち話でケヴィンは不快感を隠そうとしなかった。

 その決めつけこそが、ステレオタイプな差別だというのだ。

「すべての人がすべての人を差別していると言った偉人がいるけど、僕も同感だ。マイノリティだってある意味でトランプを“差別”しているんだと思う」

 と説く彼の言葉は、ハーバード生だけあって説得力がある。そこで私が、

「なぜ、授業中に教授に反論しなかったの?」

 と聞くと、

「一度、授業で同性婚に反対したことがある。授業が終わるとLGBT団体が僕の机まで来て、泣きながら抗議した。“あなたは私たちのことを嫌いなのね。だから、差別するのね”って。もううんざりだよ」
.

■「差別主義者」のレッテル

 ハーバードを卒業した白人男性は、「僕らは自分の意見を自由に表明することができない」という。ポリティカル・コレクトネスが行き過ぎた現在のアメリカでは、白人男性であることはむしろ「原罪」なのだ。努力して好成績を修めても、「優遇されてるからでしょ」と批判されることもあるという。下手に反論すれば「差別主義者」のレッテルを貼られてしまう。

 私の留学中に、人種差別に抗議した黒人学生がロースクールのロビーを何カ月も占拠する事件があった。学校側は黒人学生たちに「どきなさい」とは言わないし、彼らが大量に貼り付けたポスターもそのままだ。にもかかわらず、ロビー占拠に抗議した白人至上主義の学生が、トランプのポスターを貼ると学校側によって瞬時に撤去された。

 親しくなったハーバードの学生たちも「ロビーを自由に使いたい。占拠はやり過ぎだ」と口を揃えていた。

 だが、どうして学校側に抗議しないのか尋ねると、

「自分が矢面に立って“人種差別主義者”のレッテルを貼られたら、この国ではまともに就職できないよ」

 とあきらめ顔。

 ケヴィンも酔った席での戯言を除いてオフィシャルにトランプ支持を表明することはない。

 ポリティカル・コレクトネスが何より重んじられるアメリカ。インテリ層がこれを間違うと大変なことになる。信用を失い、名誉を失い、将来を失う。

 トランプ支持を堂々と表明できる、粗野で素朴な南部の白人男性たちはよい。それを公表できない白人インテリ層のなかにこそ、ふつふつと不満が堆積していたのかもしれない。そして、溜りに溜まった鬱憤が、トランプ旋風に一役買ったのではないか。
  


Posted by いざぁりん  at 02:05
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「なぜ、トランプ氏が支持されるのか。メディアがわかっていなかった。それ自体が、アメリカの『分断』です」。東京大学教授で、アメリカ研究を教える矢口祐人さんはこう指摘する。【BuzzFeed Japan / 石戸諭】

アメリカのピエロ騒動について、これまでに分かっていること

トランプ支持の理由を掴めないメディア

2016年11月8日(現地時間)。次々と入ってきた開票速報に、主要メディアのキャスター、記者たちは明らかに困惑していた。事前の世論調査でも、出口調査でも優勢が伝えられたヒラリー・クリントン氏ではなく、アメリカの主要メディアがこぞって批判したトランプ氏が票を獲得していく。

混乱や戸惑いはメディアに、市場に、ネット空間に広がっていく。矢口さんはこう話す。

「トランプ氏が分断を広げたんじゃない。元からあったのに目を向けなかった。メディアはどうせ、こんな人物が大統領になるわけはないと過激な発言をセンセーショナルに取り上げてきたではないですか」

高学歴のインテリと非インテリ、人種、科学と信仰、大金持ちと貧困層、保守とリベラル……。アメリカに分断自体は、ずっとあったと矢口さんは考えている。例えば進化論。

「アメリカはノーベル賞級の科学者が大量に生まれる一方で、進化論を否定する人もかなり多くいます。聖書の創造論を科学的に正しいとする、創造科学の信奉者たちですね。政治家にも信奉者がいます」

「トランプ支持者は理解できない」で終わり? メディアが見誤った彼らの感情

「トランプ支持者」の視点からみることができなかった

構図はやや極端だが、今回の大統領選と根底では通じている。問題は分断があることではなく、その中で対話が存在しないことにある、と矢口さんはみる。

「トランプ支持者の中心にいるのは、都市に住まない、白人労働者で学歴はそれほど高くない層です。今回、主要メディアの報道をみても、彼らの目から現在のアメリカがどう見えているのか。こうした報道はほとんどなかった」

「つまり、都市に住んでいるインテリは彼らを理解しようとせず、自分たちがト
ランプを批判すれば、支持は落ちると思っていた。結果が示しているように、実際は違ったわけです」

進化論と創造科学と同じように「なぜそれが間違っているのか?」は、それぞれの立場からみれば自明、しかし相手が何を考えているのかわからない。

メディアはその架け橋になるべきだったのに、インテリ層、都市に住むホワイトカラー層など特定の層にしか響かない言葉で、トランプ氏を批判しただけだったのではないか。


彼らのリアリティ「自分たちは虐げられている」

では、トランプ支持者からはどういうアメリカが見えているのか。矢口さんとともに、例えば、こんなストーリーを想像してみる。

白人しかいなかったある地方の街。そこで生まれ育った白人男性は、10年間まじめに働いたのに、一向に給料はあがらないし、周囲も含めて自分たちの生活がよくなったという感覚はないーーもっとも、彼らの収入はけっして低くはないのだが……ーー。それなのに、この間ヒスパニック系などのマイノリティは明らかに増えて、近くにも住むようになった。

都市部は潤っていて国の経済も好調だというのに、自分たちの街の産業は撤退し、恩恵からどこか取り残されている。それなのに、連邦政府はマイノリティのケアばかりを優先しているようにみえる。何かおかしくないか。政府はどうして彼らを優遇するのか……。

そこにトランプ氏の言葉が聞こえてくる。「メキシコからの移民は強姦犯で、アメリカ国民から仕事を奪っている」「アメリカを再び偉大にしよう」

「彼らの根底にあるのは、自分たちの生活を良くしてほしいという当たり前の感情です。自分たちの生活を大事にしている。ある意味では普通の市民だと思います」

「大事なのは、彼らの世界から見ると、移民やマイノリティは優遇されているのに、どこか自分たちは産業がなくなり取り残されている、という理屈が成り立つということです」

「インテリからすれば、 街の人口構成の変化と、産業の衰退は関係ないというでしょう。しかし、彼らは体感的に理解しているため、被害者意識が強くなる」

トランプ氏の移民排斥発言を本当に支持しているのだろうか。矢口さんは、彼らの多くは移民すべてに反対するわけではなく、連邦政府が不法移民に甘過ぎると感じている、と指摘する。

なにより大事なのは彼らの感情は、自分たちの生活向上にあり、自分たちが虐げられている体制を打破してほしいという思いにあるのだ、と。
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「トランプ支持者は理解できない」で終わり? メディアが見誤った彼らの感情


サンダース現象と一致?


それはサンダース現象と共通している

自分たちは被害者であり、既得権益を破壊して欲しい。トランプは愚かな面があるかもしれないが、プロの政治家で、既得権益の中にいるヒラリー・クリントンよりマシではないか。そして、彼女よりずっと信頼できるのではないか。

そんな、自分たちの思いを都市に住む人たち、メディアやインテリは誰もわかっていない。

こうした感情を持っているのは、果たしてトランプ支持層だけだろうか。具体的な主張も、政治的立場も真逆だが、バーニー・サンダース氏の躍進ともつながっているとみる。

「表面的な主張は真逆ですが、サンダース氏も反グローバル化、反エリート、反エスタブリッシュメント(既存体制)。既存体制を打破しようというところは、共通しています」

今回の大統領選は、彼らの不満をうまくすくい取る言葉をどれだけ繰り出せるかが、勝負の鍵を握っていたという。

一流紙より突き刺さったSNS

「トランプ氏のSNSはフォロワーも多く、シンプルなワンフレーズ。象徴的なのが『アメリカを再び偉大にしよう』で語りかける」

「どこまで意識的にやっていたかはわかりませんが、トランプ支持者にとっては、インテリが読むニューヨーク・タイムズの何ページにもわたる検証記事より、彼のSNSでの発信のほうが圧倒的に読まれている。そして、強く突き刺さり、シェアもされていく」

それを補強したのが、センセーショナルに取り上げたメディアだ。

「彼らは、当初、面白おかしくトランプ発言を紹介していました。(メディアを通じて、発言を知った)アメリカ社会の現状に不満を持つ人は、トランプの過激な言葉を直接聞きたくてSNSをフォローする」

「トランプ陣営は反トランプで一致したメディアを介さず、直接SNSで言葉を発信し、支持層に語っていました。SNSの持つ力をヒラリー陣営より、はるかに熟知していたと思います」

「トランプ支持者は理解できない」で終わり? メディアが見誤った彼らの感情

トランプは反知性主義?

反エリート、反既得権益。想起するのはアメリカに流れる「反知性主義」という価値観だ。それを簡単にまとめるとこうなる。

立派な勉強を積んだ人が偉いのではない。彼らエリートは、時として、普通の人たちの、上からお説教を垂れる。エリートは、ろくに知りもしないのに、普通の人たちの考えを十分に尊重しない。普通の人たちだって、知恵はあるし、日々の生活で培った知恵はエリートの座学に勝る。エリートに支配されるくらいなら、普通の人が関わったほうがいいではないか。

トランプ氏はアメリカに流れる「反知性」の流れに乗ったのか。

「クリントン=プロの政治家、トランプ=政治の素人という構図を描き、反知性主義の最良の部分を装った、とはいえるでしょう」

「彼自身、2世実業家で本当に、既得権益のアウトサイダーなのかは甚だ怪しいですが、結果的にポジションをうまく作った。戦略的に作り出したとしたら、恐ろしいほどうまくいったといえます」  


Posted by いざぁりん  at 02:05
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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161110-00000002-withnews-int&p=2
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まともに反論してはダメだった...

 移民排斥にしても、実際に可能かどうかは別として、人生に様々な苦労を抱えている自分たちよりも、「違法に越境してきた」だけでなく「英語を話さずアメリカに融合しようとしない」移民たちの権利が優先されることへの反発があったのである。

 そうした感情論自体、基本的には正しいとは言えない。だが、トランプ氏が実は物事をわかった上で、比喩として言っていることに対して、正論から批判し、それだけでなく、トランプ支持者のことを「どうしようもない人々」と侮蔑するような発言までヒラリー陣営から飛び出した、そのことの意味について、大きなストーリーの全体として、我々を含めて多くの人間が読み間違ったのである。
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従来と違う「トランプ票」

 2点目は、トランプ現象が現状不満層の反乱だとして、それを「白人のブルーカラー」が中心だという思い込みをしていたということだ。出口調査によれば、実はそうではなくて、確かに白人男性が中心ではあるが、所得水準としては中から中の上、そして富裕層も多かったという。

 例えば、今回の勝敗を決定づけた州の一つである、ペンシルベニアの場合、従来は「先に票が開く農業・酪農地帯」が共和党優勢で開票が進んでいって、最後に都市部の圧倒的な民主票で逆転というパターンだったのが、最後の方でトランプ票が怒涛のように出てきた。

 つまり都市圏や近郊圏の中流層からトランプ票が従来と違う形で出ている。
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「決して貧しくはない」支持者

 この点に関しては、オハイオの知事で、大統領候補として善戦したジョン・ケーシックが言っていたのだが、トランプ支持者は「決して貧しくはない」のだという指摘があった。つまり、本当に貧しかったら再分配を期待して民主党に行くというのだ。

 そうではなくて、自分は仕事はある。だが、今度クビになったら「次はない」とか、自分の周囲に失業した人がいる、あるいは自分の属している産業が社会から尊敬されていないといった「今は困ってはいないが、名誉や希望が失われている人」が核になっているという。

 その見立てはデータが証明したし、正にケーシックの熟知しているオハイオの住民はケーシックを尊敬しつつも、ケーシックが批判し続けたトランプ氏を今回の選挙では大差で勝たせている。


”ノリで”トランプに入れた?

 そう考えてみると、前々回の2008年にオバマが大勝した選挙においても、黒人票は勿論、圧倒的な支持を示したが、白人の中流層もそのようなオバマの「新鮮さ」に引き寄せられて投票している。

 今回もそれと同じであって、ある種の「トレンドに敏感」であったり、その時代状況における「自分なりの正義感」から、今回はトランプ氏に入れたという層が「動いた」のだろう。
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「アンケート」の限界

 3つ目はデータに対する姿勢だ。マーケティングの業界には、「アンケートだけでは、新製品が売れるかどうかの判断をしてはいけない」という法則がある。それは、消費者は「好きか?」とか「買うか?」といった質問に対しては無責任に答えるが、その回答の行動と、実際に自分のカネで買うかという消費行動は異なるからだ。

 だから、多くの業界では、一部地域でテスト販売を行ってから全国に拡大するなどの手法が取られる。ちなみに、そうした「ビジネスの知恵」を生んだのはアメリカだ。

 選挙の世論調査も同様なのかもしれない。電話や対面調査では「トランプ支持」を胸を張って言うのは「ちょっと抵抗がある」ような人も、カーテンやボックスに囲まれた「投票の秘密」が守られる場では、「トランプ」に入れてしまうということがあったのだろう。
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妻に「ヒラリーに入れるよ」、投票所で「トランプに」

 中には、妻には「ちゃんとヒラリーに入れるよ」と言っておきながら、夫が土壇場で投票所では「トランプに変えた」と事後に告白して夫婦喧嘩になったという話もアチコチから聞こえてきている。

 それから、過去の共和党の基礎票、民主党の基礎票という考え方、あるいは当初はトランプを不謹慎だと嫌っていた宗教保守派、あるいは一時期までは圧倒的に低かった女性からの支持というものが、予想を裏切る形でトランプ氏に流れたということもある。

 例えば、終盤になって猛烈な勢いで双方が流した「ネガティブ・キャンペーン」のTVコマーシャルにしても、トランプ側のものは「いつものネタとしてのヒラリー批判」に留まっていたのに対して、ヒラリー陣営のものは「敵意丸出しの露骨な批判」が、これでもかと展開されており、結果的に逆効果になったということも可能性としてはあるだろう。
  


Posted by いざぁりん  at 02:04