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「京都シネマ」は、5月30日~。

http://www.bitters.co.jp/sandra/

http://www.kyotocinema.jp/schedule/index.php

http://digital.asahi.com/articles/DA3S11768889.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_DA3S11768889

(以下は、コピーです)

同僚か金か、正解無き選択 「サンドラの週末」監督のダルデンヌ兄弟

 同僚1人をクビにしてボーナスをもらうか、それとも全員雇用の継続か――。ベルギーの映画監督ダルデンヌ兄弟は、23日公開の新作「サンドラの週末」で観客に問いかける。「あなたはどちらを選びますか」と。一方で兄弟はこうも言う。「どちらを選ぶかで人を断罪したくはない」



 「今の社会は競争ばかりで弱者の存在を忘れがちだ。だからサンドラをみんなのお荷物という設定にした」と弟のリュックは語る。

 サンドラ(マリオン・コティヤール)は太陽光パネル工場の社員。うつ病で休職していたが、近く復帰する予定だった。復帰を目前にした金曜日に上司からクビを告げられる。食い下がる彼女に対して会社側は「週明けに投票で決めよう。16人の同僚のうち過半数がボーナスをあきらめれば復職していい」と提案する。サンドラは週末、同僚一人一人を訪ねて「私を選んで」と頼むことになる。

 新聞の三面記事から着想を得た。「可哀想な女の人対ひどい16人という図式にはしたくなかった」と兄のジャンピエール。

 サンドラは幼い2人の子どもを抱え、雇用が不安定な夫からも「がんばれ」とハッパをかけられる。安価な中国製品が台頭して会社の先行きは暗く、同僚たちもみな不安を抱えている。

 ボーナスは千ユーロ(約13万円)。良心の呵責(かしゃく)を覚えながらもボーナスを選ぶ人、一度は彼女の頼みを断ったが考え直した人、家族からの圧力で断る人……。「サンドラは物乞いではない。一対一で話して相手の立場を考えながらちゃんと自分の主張をしている」と兄弟は口をそろえる。

 演じたコティヤールは「エディット・ピアフ~愛の讃歌(さんか)~」「TAXi」などで知られるオスカー女優。有名女優の起用は兄弟にとって「挑戦」だった。だがコティヤールは「私を監督の思うようにしてください」とスター扱いを断り、撮影現場を明るく盛り上げたという。

 良心を試されているような居心地の悪さすら感じる作品だ。記者がそう伝えると、兄弟は「貧富の差が広がり生きづらい今の世は政治がダメだからだと決めつけるのは簡単。でもわれわれ誰もが、世の中をよくするための一歩を踏み出せるのです」と笑った。



Posted by いざぁりん  at 16:35