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2013.03.07の記事です。
http://biz-journal.jp/2013/03/post_1644.html
(以下は、コピーです)
ユニクロは、05年12月以来、公開してこなかった新卒入社社員の「3年内離職率」を明らかにした。この「3年内離職率」は就職希望の学生が最も注目するものだ。09年入社組では5割を超えており、これは同業の中でもかなりの高率になっている。

 同時に、ユニクロ店舗ではうつ病などの精神疾患にかかる社員が続出している。12年8月期にはユニクロの店舗正社員における休業者のうち、42・9%がうつ病などの精神疾患だ。産休・育休の取得者と同率で、店舗正社員全体の約3%が精神疾患で休職している計算になるという。一般的な企業では平均約0・5%だという。

 背景には、超過時間を打刻しないサービス残業の問題がある。長いときは開店から閉店業務までずっと店内にいる。正社員であればそれがザラ。店長は社員の月間労働時間の最長限度を240時間と定めている(月80時間程度の残業が前提)が、それを超えるサービス残業がある。目下、全国の店長は昨年末に始まった週末セール(それまで土日だけだったセールが金曜と月曜にも行なわれるようになった)に頭を悩ませている。セールの準備のため業務量が月60時間ほど増えたのだという。

 ユニクロの社風の問題点として、「できないとは言えない社風」「言い訳を許さない文化」があるという。ユニクロの労働環境や人材育成手法はいわゆる「体育会系」だ。

「店舗裏の休憩室に入るときは直立不動で『失礼します』と大きな声で挨拶する」。08年には店長から顔面に頭突きされるなどした店長代行に1000万円近い損害賠償を認める判決が下りたこともある(名古屋高裁)。

記事『グローバル企業と旧陸軍の奇妙な類似 現場を苦しめる建前と現実の乖離』では、ユニクロと太平洋戦争時の日本陸軍との奇妙な類似を明らかにしている。ユニクロでは入社が内定すると柳井正社長が定めた経営理念23カ条の暗記を要求される。句読点の位置まで正確に覚えていないと、研修班ごとに連帯責任が問われる新人研修は新兵に軍人勅諭の丸暗記を強いた旧陸軍の光景が重なる。

 無茶な命令に疑問を呈したりすれば、「言い訳」と見なされ、「気魄がない」と罵倒される。大事なのは建前を貫く「気合い」なのだ。

 敗戦後に日本陸軍は徹底的に「悪玉」とされ、否定された。だがその病理は形を変えて今も日本の組織に潜んでいる。「建前と現実の乖離をやる気で埋めるという 発想はいまだに日本の企業社会に根強く残っているのではないか」と警告を鳴らしている。いまや日本中にサービス残業当たり前のブラック企業が横行し社会問題化しているが、その本質に迫った、労働問題を得意とする東洋経済の真骨頂特集だ。



Posted by いざぁりん  at 00:23