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こちらです。
http://www.ikedahayato.com/index.php/archives/17097
(以下は、コピーです)
若者よ、「やりがい搾取」に気をつけろ

なんだかなぁ、という話を某所で聞いたので書いてみます。





「やりがい」という搾取


僕を含めて、最近の若者は「お金」よりも「社会的な意義」を働く上で重視します。年収はせいぜい300万も貰えれば全然十分で、誰かの課題を解決していることを実感できる仕事に取り組むことに、「やりがい」を感じます。実際に「休みはほとんどなし、手取りで月給13万円」でも幸せそうに働いている人に僕は出会ったことがあります。




本人が納得していればそれはそれで素晴らしいのですが、怖いのが、そういう働き方が「やりがい」をエサにした新しい「搾取」の可能性があることです。

例えば「世界を変える」ことを目論むスタートアップ企業が、売上が立っていないことを理由に、正社員ではなく、業務委託なりアルバイトで安価に人を採用します。彼はやりがいを感じて、土日を問わず毎日12時間近く働いてくれます。

この段階では決して悪ではないのですが、もし経営者が採用したその人材を「使い捨て」だと考えているとしたら、その「パートナーシップ」は「搾取」の様相を帯びてきます。「社員」はあくまで「社員」にすぎず、別に「あなた」である必要がない、という傲慢な態度です。

さらに、裏では経営者が高い報酬をもらっていたり、必要以上に会食等で経費を垂れ流したりすると、それはもう、「搾取」と罵られても仕方がありません。






「やりがい搾取」の見分け方


社会的意義を感じて入った会社が、実は搾取だとしたら、かなりショッキングです。見分け方についても考えてみました。

・経営陣は積極的に賃金を上げようと努力してくれているか?
・経営陣は安定した雇用を実現するための努力をしてくれているか?
・経営陣のお金の使い方は常識的か?
・経営陣は問題解決に喜びを感じているか?
・顧客を「金のなる木」として見ていないか?
・経営陣は「あなた」を見ているか?私生活を考慮してくれているか?

思い付くかぎり、上記の問いに対して不穏な答えが返ってくるようなら、どれだけ社会的な意義があっても、「やりがい搾取」の可能性があります。




実際NPOやスタートアップに関わっていて思いますが、思わず共感して、無償でも働きたくなるほどの社会的な意義を用意することは、それほど難しくありません。テクニックさえあれば、「社会のため」という看板で人を騙すことは十分できてしまうでしょう。

今後、「やりがい搾取」という形の新しいブラック企業も登場してくるように思います。「給料が低くても、長時間労働でも、やりがいを感じられるから苦痛じゃない」のは本当に素晴らしいことだと思いますが、経営者との関係性については注意する必要があるでしょう。





関連本。ググったらこちらの本にも「やりがいの搾取」というキーワードが登場しているようです。面白そうな一冊。古本安いのでポチりました。


“「美大を卒業して人気作家を夢見たり、有名美術館の学芸員を目指す若者たちの多くが「やりがいの搾取」に陥っている」



Posted by いざぁりん  at 00:11