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こちらです。
http://mainichi.jp/articles/20160625/k00/00m/040/097000c
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 国の行方、世界の行方がひと晩で変わりうる−−。英国が欧州連合(EU)からの離脱を選んだ24日、日本も含めた世界は「国民投票」のダイナミズム(力強さ)を目の当たりにした。参院選の結果次第では日本の有権者も近い将来、憲法改正の国民投票を経験するかもしれない。列島の受け止めを追った。

 「まさかの結果」「歴史的な岐路」。日本時間24日正午過ぎに衝撃の一報が入ると、ツイッターのタイムラインは驚きのつぶやきで埋まった。

 国民投票という決め方について各地で感想を聞くと、肯定的な声が目立った。

 地震で家が壊れ、転居を強いられた熊本市中央区の主婦、原口恵実子さん(41)は「住民の意見が政治に届いていないので、国民に判断を仰ぐ仕組みには大賛成。法律一つ一つも国民に委ねてほしいくらい」と話した。

 北九州市八幡西区の女性は福島の原発事故とその後の原発政策への不信感を語り、「原発再稼働について国民投票をしてほしい」。群馬県高崎市の男性も「沖縄の基地問題を国民投票で決めれば、沖縄以外の人も自分の問題として考えるのではないか」と話した。

 「自分たちで直接決めたい」という背景には、政治不信もあるようだ。「国民投票で首相を選びたい」(さいたま市の女性)

 日本で24日夕、EU残留派の英キャメロン首相の辞意が報じられた。政権すら吹き飛ばす威力を持つ国民投票に懐疑的な声も出た。

 兵庫県西宮市の無職、木戸徹夫さん(79)は「どんなに意見が割れようが、多数決で決めるのが民主主義のあるべき姿と感じた」と評価しつつ、不安も口にした。「国民に自覚がなければ、時として誤った方向に流されてしまうこともある」

 今回の参院選で改憲勢力が3分の2を占めれば、憲法改正の国民投票が現実味を帯びる。選挙戦で憲法を語らない安倍晋三首相に対し、英国のニュースに接した市民から、護憲や改憲の立場を問わず「9条改正の是非を国民投票で問うべきだ」との声が上がった。

 識者たちの見方も複雑だ。各国の国民投票に詳しい桐蔭法科大学院の福井康佐教授(憲法)は「国の行方を決める事項を、国民投票に付すことは重要だ。立憲民主主義の国では習慣として確立しつつある」と話す。ただし防衛や安全保障については「専門性が高く、国民にどこまで正確な情報が共有されるか疑問だ」と指摘した。

 森政稔・東京大教授(政治思想)も「国民投票の正当性は否定できない」とした上で、「世界に大きな影響を与える決断で、英国自身にとっても長期的な利益を損なう恐れがあることを考えると、いま国民投票を行うことが賢明な方法だったか疑問も残る」と指摘する。「自国のことだけ考えればよい、という風潮が高まって、アメリカ大統領選などにも影響することを危惧している」

 坂井豊貴・慶応大経済学部教授(社会的選択理論)は「英国の民主主義が、世界平和をめざし国家を超える共同体を作ってきたEUの歩みにストップをかけた」と嘆いた。「人々のむき出しの声から一歩ひいて、長期的な視野で意思決定することが選良たる政治家には期待されている。このような国民投票をキャメロン首相はすべきでなかった」



Posted by いざぁりん  at 00:43