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こちらです。
http://digital.asahi.com/articles/ASJDP5JJNJDPUTFL01C.html?rm=508
(以下は、コピーです)
 家事を「仕事」ととらえ、就職として契約結婚してみたら――。そんな設定のドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」(TBS系)が男女ともに注目を集めた。20日に放送された最終回の平均世帯視聴率は関東地区で20・8%、関西地区で22・5%(ビデオリサーチ調べ)。原作漫画の著者と、ドラマのプロデューサーに狙いと手応えを聞いた。

 原作漫画の著者、海野つなみさん(46)に、「家事=仕事」などの着想のきっかけ、作品への思いを語ってもらった。

 ――大ヒットですね。

 時代にあった内容だったんだと思います。ドラマも、エピソードは微妙に違いますが、芯を通るものは原作と同じものを描いて下さった。

 ――家事労働もテーマです。

 結婚すると女性は家事を多く負担しがちです。「家事は女性がやるもの」とか、「夫を支えてあげたい」とか、いろいろな考えや気持ちがまざってそうなっていると思います。

 そこに「家事=仕事」という視点を入れると、2人職場で1人に比重がかかりすぎなのはおかしい、となり、わかりやすい、と思ったんです。

 ――気持ちが通じ合い、プロポーズされ、「結婚で家事が無償になる」とモヤモヤする主人公に、見た人はどんな反応を?

 2通りありました。一つは、「結婚して家事でお金をもらおうなんてガメツイ」というもの。男性や年配の女性が多かったのですが、「自分たちは『家事=無償』でやってきて、何の問題もなかったのに、なんでお金の問題を持ち込むの?」という反応もありました。

 もう一つは「今までお金をもらっていた仕事が、結婚してタダになるのはおかしいよね」という反応です。

 ――どう感じましたか?

 おもしろいな、と。妻と夫、親と子どもで、意見が違うと「なんでそう思うの?」と話ができて、「そういう見方もあったのか」と発見につながることも。一番うれしいのは、作品で「家事観」や「結婚観」が変わったという声です。「見方」をちょっと変えるだけで、世界って本当にがらっと変わって見えます。それで、生きるのが少しでも楽になってくれたら、うれしいです。夫婦や家族って本当に千差万別。むしろ、一つの形を「これが正解」と、みんなが背負うとしんどい人が出る。

 「うちはこれでうまくいっている」とか、「人とは違うけど、うちはこうやってみよう」とか、家庭ごとに最適な方法があると思います。

 ――作品名はどこから?

 ハンガリーのことわざから付けました。恋愛でも仕事でも、生きていく上でいろんな場面で使える言葉だと思って。不安なら逃げることが必要な時もあり、でも残してきたものが大切であれば、息を整えてから戻ってくることも必要だと思います。(長富由希子)

■多様な人生の選択、肯定したい

 ドラマ化の狙いは? TBSプロデューサーの那須田淳さん(54)に聞いた。

 なかなか進展しないムズムズ感、キュンキュンとときめく思いがたくさんある「ムズキュン」を、契約結婚という設定で作ったラブストーリーです。社会的テーマも盛り込んであるけど、シリアスにぶつけるのではなく、ラブコメ的なところから楽しんで、その先に気づいてもらう方がぼくは面白いと思う。

 伝えたかったテーマはたくさんある。いろんな世代の人がそれぞれの立場で、身近なテーマを見つけて楽しめるドラマにしたかった。登場人物もそれぞれ生き方が少し変わっているけどどれも間違っていない。幸せにむかっていく生き方はそれぞれある。多様な人生の選択を肯定したいと思った。

 家事が大事なことは、平匡だって認めていないわけじゃない。でもボタンの掛け違いがあって。二人でどうしたら良いのか話し合いを重ね、「こうしてみようか」と答えを出す。

 みくりと平匡は悩みながらお互いの愛情を家庭という形にしていった。うまくいかないことがあるから、議論が深まるんですね。実際はなかなか家庭の中で話し合う時間はなかったりする。ドラマを見て、何かヒントのようなものに楽しく気づいてもらえたらと思います。(松川希実)

■主婦の家事の価値、注目される

 キリンビールが今秋公式サイトで公開した「主婦の年収シミュレーター」は、「主婦の家事の価値」にスポットをあてた。9月の公開から2カ月で、体験数が約32万回に上った(現在は公開していない)。

 掃除や洗濯、料理など1回あたりにかける時間と、週あたりの回数、家族構成や近所づきあいなどの質問に答えていくと、自分の育児や家事を年収に換算できる仕組みで、最後にレシートのような「家事明細書」が出る。

 企画したデジタルマーケティング部の田代美帆さん(32)によると、税理士や主婦雑誌の編集プランナーらの監修を受け、企業の給与や家事代行サービスの市場価格も踏まえて計算式を設計した。

 11月に集計したところ、全国の主婦(主夫)の平均家事年収は約470万円、最も高い割合を占めるのは夕食の準備で、年収換算すると約123万円になった。「目に見えにくい家事の『頑張り』を可視化したことで、パートナーや家族間などでコミュニケーションが進んだとすればうれしい」と田代さんは話す。(足立朋子)

■「逃げるは恥だが役に立つ」とは

 大学院卒なのに内定ゼロ。派遣切りにもあった無職の森山みくり(25)は、父の元部下で独身の会社員・津崎平匡(ひらまさ)(36)の家事代行として働き始める。みくりは「就職としての結婚」を平匡に持ちかけ、二人は契約結婚。やがて平匡と恋愛関係になり、プロポーズされたみくり。しかし、これまで有償だった家事が、結婚すれば無償になることにモヤモヤして――。

     ◇

 2012年に講談社の月刊女性漫画誌「Kiss」で連載開始。今月24日発売の2月号で最終回。単行本は17年3月に9巻が発売予定。ドラマは今年10月から放送された(全11回)。登場人物たちがエンディングで踊る「恋ダンス」はケネディ駐日米大使らも踊る姿を動画サイトに投稿するなど、社会現象に。



Posted by いざぁりん  at 00:28