2017年04月18日
トマホーク 1発1.5億円 放ってもなんの役にも立たない。穴開けるだけ。
こちらです。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170417-00010000-giz-prod
(以下は、コピーです)
1発1.5億円。穴はもう塞がってスホーイが普通に飛んでる模様…。
シリア反政府勢力支配下地域にアサド政権が化学兵器を投下したとして米トランプ大統領がシリア空軍基地に対地巡航ミサイル「トマホーク」59発を放ち、「やるときはやるんだ!」とか言われてますが、軍事評論家の間では軍事行動というより政治的パフォーマンス、と見られていますよ。
米海軍が攻撃したのはシリア中央部シャイラット空軍基地。ハンシャイフン市内で死傷者100人以上の犠牲を出したサリン状の化学兵器攻撃で戦闘機が使用した基地です。国連からの再三の申し入れでバッシャール・アル=アサド大統領は神経ガス使用を全面放棄したはずなのにまだ使ってやがる!ということで地中海の駆逐艦ポーター(DDG-78)とロス(DDG-71)から報復ミサイル発射と相成りました。
しかしロシア国防省イーゴリ・コナシェンコフ報道官は…
「わざわざ地中海の彼方から同じ標的に飛ばす意味がわからない。気球から落とした方がはるかに安いではないか」(RT)
と首をかしげています。さらに奇襲ですらなかったということが、後日、米国防総省ジェフ・デービス報道官の公式声明で明らかになりました。
「ロシアには報復攻撃のことは衝突回避用通信網を通して事前に通告していた。地上のロシア軍とシリア軍の死傷者を最小限にとどめた」(米国防総省、CNBC)
要するに「アメリカいきます! 避難よろ!」と伝えてから飛ばしていたのでありますね。たいへんな配慮です。
そこまでして飛ばす目的は一体なんなんだいと思ってしまいますが、米国の軍事評論家のゲイリー・ウェズゼル氏はJALOPNIKでずばり、政治的パフォーマンスと断言しています。理由は次のとおりです。
1. 滑走路は標的に入っていなかった
シャイラット空軍基地は空軍最大規模の要塞なんですが、米軍の攻撃目標は強化型航空機シェルター(HAS)、燃料貯蔵庫、レーダー、武器保管庫、領空防衛システムだけで滑走路は含まれていませんでした。
2. そもそもトマホークは滑走路破壊向きではない
1980年代から配備されているトマホークは陸・地・空から1,250~2,500km彼方を攻撃できる長距離巡行ミサイルです。炸薬量450kg。遠方のビル(クラスター弾は人間も)を破壊するときには威力を発揮しますが、飛行場はだだっ広い地面なのでトマホークが1発落ちたところで大きな穴が開いて終わりです。何人かでブルドーザーで埋めれば、すぐまた元通りに使えます。実際、空爆の翌日にはスーホイが何事もなかったかのように基地から離陸する姿も目撃されていたりします。
3. 戦闘する気が最初からない
本気で再起不能を図るならフランスの滑走路破壊用特殊爆弾デュランダル(BLU-107)か、イギリスの対滑走路ディスペンサーJP233ですが、そうなると遠方から放つのはムリです。上空接近となるとシリア常駐ロシア軍との交戦は避けられず、ロシアの戦闘機と防空システムをかいくぐって滑走路破壊攻撃は到底無理、米軍はJDAM誘導爆弾装備のB-2ステルス爆撃機(最近はステルス性能も落ちている)を20機しかもっていないので、それで最新最強のロシア軍防空システム突破を狙うのは博打すぎる、という微妙な台所事情もあるようです。
1991年の「砂漠の嵐作戦」(空爆がCNNで生中継されビデオゲームと区別つかなくなった最初の戦争)で鮮烈デビューを果たして以来、実戦で放たれたトマホークは2,000発以上。パイロットはかすり傷ひとつ負わないまま、おそろしく遠くから飛ばせるため、今回みたいに「本当は何もやりたくないのに、なんかやってる感だけ出したいとき」にはトマホークの1発も59発もかませておけばオケーという不文律ができあがっている…というのがWetzel氏の見方です。そう言われてみれば、いろいろ納得がいきますわ…。
ちなみにTIMEのトマホークの解説にはこうありますよ。
「使い捨てドローン。リモコン戦争用。音速以上。低空なのでレーダーに引っかからず、敵陣からの攻撃も受けにくい。夜もOK。どんな天候でもOK。命中率50%。射程のブレは30フィート(9m)。第2次世界大戦でもっとも恐れられた人類初の弾道ミサイルB2とピンポイントのカミカゼを足して2で割ったもの。ただしパイロットは死なない」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170417-00010000-giz-prod
(以下は、コピーです)
1発1.5億円。穴はもう塞がってスホーイが普通に飛んでる模様…。
シリア反政府勢力支配下地域にアサド政権が化学兵器を投下したとして米トランプ大統領がシリア空軍基地に対地巡航ミサイル「トマホーク」59発を放ち、「やるときはやるんだ!」とか言われてますが、軍事評論家の間では軍事行動というより政治的パフォーマンス、と見られていますよ。
米海軍が攻撃したのはシリア中央部シャイラット空軍基地。ハンシャイフン市内で死傷者100人以上の犠牲を出したサリン状の化学兵器攻撃で戦闘機が使用した基地です。国連からの再三の申し入れでバッシャール・アル=アサド大統領は神経ガス使用を全面放棄したはずなのにまだ使ってやがる!ということで地中海の駆逐艦ポーター(DDG-78)とロス(DDG-71)から報復ミサイル発射と相成りました。
しかしロシア国防省イーゴリ・コナシェンコフ報道官は…
「わざわざ地中海の彼方から同じ標的に飛ばす意味がわからない。気球から落とした方がはるかに安いではないか」(RT)
と首をかしげています。さらに奇襲ですらなかったということが、後日、米国防総省ジェフ・デービス報道官の公式声明で明らかになりました。
「ロシアには報復攻撃のことは衝突回避用通信網を通して事前に通告していた。地上のロシア軍とシリア軍の死傷者を最小限にとどめた」(米国防総省、CNBC)
要するに「アメリカいきます! 避難よろ!」と伝えてから飛ばしていたのでありますね。たいへんな配慮です。
そこまでして飛ばす目的は一体なんなんだいと思ってしまいますが、米国の軍事評論家のゲイリー・ウェズゼル氏はJALOPNIKでずばり、政治的パフォーマンスと断言しています。理由は次のとおりです。
1. 滑走路は標的に入っていなかった
シャイラット空軍基地は空軍最大規模の要塞なんですが、米軍の攻撃目標は強化型航空機シェルター(HAS)、燃料貯蔵庫、レーダー、武器保管庫、領空防衛システムだけで滑走路は含まれていませんでした。
2. そもそもトマホークは滑走路破壊向きではない
1980年代から配備されているトマホークは陸・地・空から1,250~2,500km彼方を攻撃できる長距離巡行ミサイルです。炸薬量450kg。遠方のビル(クラスター弾は人間も)を破壊するときには威力を発揮しますが、飛行場はだだっ広い地面なのでトマホークが1発落ちたところで大きな穴が開いて終わりです。何人かでブルドーザーで埋めれば、すぐまた元通りに使えます。実際、空爆の翌日にはスーホイが何事もなかったかのように基地から離陸する姿も目撃されていたりします。
3. 戦闘する気が最初からない
本気で再起不能を図るならフランスの滑走路破壊用特殊爆弾デュランダル(BLU-107)か、イギリスの対滑走路ディスペンサーJP233ですが、そうなると遠方から放つのはムリです。上空接近となるとシリア常駐ロシア軍との交戦は避けられず、ロシアの戦闘機と防空システムをかいくぐって滑走路破壊攻撃は到底無理、米軍はJDAM誘導爆弾装備のB-2ステルス爆撃機(最近はステルス性能も落ちている)を20機しかもっていないので、それで最新最強のロシア軍防空システム突破を狙うのは博打すぎる、という微妙な台所事情もあるようです。
1991年の「砂漠の嵐作戦」(空爆がCNNで生中継されビデオゲームと区別つかなくなった最初の戦争)で鮮烈デビューを果たして以来、実戦で放たれたトマホークは2,000発以上。パイロットはかすり傷ひとつ負わないまま、おそろしく遠くから飛ばせるため、今回みたいに「本当は何もやりたくないのに、なんかやってる感だけ出したいとき」にはトマホークの1発も59発もかませておけばオケーという不文律ができあがっている…というのがWetzel氏の見方です。そう言われてみれば、いろいろ納得がいきますわ…。
ちなみにTIMEのトマホークの解説にはこうありますよ。
「使い捨てドローン。リモコン戦争用。音速以上。低空なのでレーダーに引っかからず、敵陣からの攻撃も受けにくい。夜もOK。どんな天候でもOK。命中率50%。射程のブレは30フィート(9m)。第2次世界大戦でもっとも恐れられた人類初の弾道ミサイルB2とピンポイントのカミカゼを足して2で割ったもの。ただしパイロットは死なない」
Posted by いざぁりん
at 00:16