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こちらです。
https://www.youtube.com/watch?v=1NVGdKj8Wpw
http://rollingstonejapan.com/articles/detail/26513?utm_source=ycd&utm_medium=yahoojp-p4-c3-dl
(以下は、コピーです)
原子力関連の秘密をソ連に漏らしたとして1953年に死刑に処せられた2人のアメリカ人、ジュリアスとエセルのローゼンバーグ夫妻を情熱的に擁護するこの曲は、『インフィデル』に収録されていなかった。

発表するつもりのなかった作品で、そのアーティストのことを判断するのは大変アンフェアなことである。それは、ライターのゴミ箱をあさり、くしゃくしゃに丸められた紙くずを広げて、それを世界中にさらしてバカにするのと同じことだろう。しかし、60年代終盤からこのかた、ボブ・ディランはまさにこうした状況に直面してきた。「海賊版は本当にひどい」とディランは1985年にキャメロン・クロウに愚痴っている。「ホントにさあ、電話ボックスでやったことまで漏れているんだよ。誰もいなかったはずなんだ。モーテルの部屋で、一人で座ってギターをかき鳴らしているときに、誰かがそこにいるなんて思わないだろ。電話が盗聴されているみたいだ。これでは多くのアーティストが被害妄想気味になるのも無理ないよ」

と前置きをしておいた上で、彼の1983年のアウトテイク『ジュリアスとエセル』を聞いてみよう。アルバム『インフィデル』のセッション中に録音されたこの曲は、原子力関連の秘密をソ連に漏らしたとして1953年に死刑に処せられた2人のアメリカ人、ジュリアス・ローゼンバーグ、エセル・ローゼンバーグに同情的な視線を向けている。「彼らが逝ってしまったからこそ、真実を明かすこともできる」とディランは歌う。「彼らは売り飛ばされた生けにえの子羊、合理的な立証もなされぬまま刑に処された」

この事件は過去60年間、熱く語り継がれてきており、いまだに決定的な解は見いだされてない。ただ最低限、ジュリアスが少なくとも核関係の極秘情報を提供しようとしていたという点で多くの人が合意している。本当の真実はおそらく明かされることはあるまい。この曲についていえば、これはディランの最高の一曲からはほど遠い。80年代作品の基準に即してもそうである。彼がこの曲を編集スタジオの床にうち捨てておいたのは賢明であった(ディランは傑作『ブラインド・ウィリー・マクテル』も『インフィデル』から外しているが、それはまた別の話である)。

闇の業者がどうにかして『インフィデル』のセッションに関わることがなければ、誰も『ジュリアスとエセル』を耳にすることはなかっただろう。この曲は、『ハリケーン』『ジョーイー』『ジョージ・ジャクソン』『ハッティ・キャロルの寂しい死』に並んで、ディランが有名な歴史的事件に自ら分け入り、それなりに多くの人を怒らせることは間違いないような結論を描き出してみせる楽曲の仲間に入りを果たしている。



Posted by いざぁりん  at 00:58