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こちらです。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170623-00052111-gendaibiz-pol
(以下は、コピーです)
 知略謀略が張り巡らされる政治の世界。議員秘書を長年務め、政治の世界の表も裏も知り、現在は晴耕雨読の日々を送る永田町の古老・茱萸坂重信氏が、永田町に轟いていたという、豊田議員の「ある噂」について明かす。
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官僚出身議員、二つのタイプ

 当選二回、豊田真由子衆議院議員(自民党)の「暴言・暴行」疑惑が日本列島に衝撃を与えている。「このハゲーーーー!」という罵声で始まるICレコーダーの音声が、テレビとネットを通じて、日本全国津々浦々に拡散中だ。

 6月22日に発売された週刊新潮が、秘書の告発記事を掲載しただけだったら、これほどのインパクトはなかったであろう。なんといっても衝撃的だったのは、音声ファイルの公開だ。

 「違うだろー! 違うだろー!」「お前はどれだけ私の心を叩いている!」「これ以上、私の評判を下げるな! 私の心を傷つけるな!」「お前分かるかこの野郎!」「馬鹿かお前は!」

 聞くに堪えない罵声が続くが、極め付きは次のセリフだ。

 「娘が、顔がグシャグシャになって、頭が、脳味噌が飛び出て、車に轢き殺されても、そんなつもりがなかったんです~で済むと思ってんなら、同じこと言い続けろ~」

 なぜか調子外れのミュージカル調で歌われているが(一部では「詩吟」ではないかという指摘もある)、内容は立派な脅しだ。国会議員という以前に、人として、他人に言うことではない。「パワハラ」という生やさしいものではない。「いじめ」、いや「虐待」という言葉が浮かんでくる。

 都議選の告示日直前という最悪のタイミング。ただでさえ加計学園問題で、連日のように文科省内部の「メモ」がリークされ、官邸中枢の関与があったのではないかという「印象」が強まる中、「共謀罪」(テロ等準備罪)法案の採決劇ともあいまって、自民党支持率が各社の世論調査で軒並み10ポイント前後も下がっている状況だ。

 党執行部がいち早く「離党カード」を切った気持ちもわかるが、豊田議員としてはもはや「議員辞職カード」しか手元にない崖っぷちに追い込まれてしまった。たったの一日で。

 桜蔭中・高、東大法学部を卒業後、厚生省に入省、ハーバード大大学院留学を経て、自民党の公募に合格。衆議院議員に当選後は文科省政務官等に抜擢されるという、「華麗なるエリートの経歴」。

 官僚出身の国会議員は、身内の秘書や、あるいはレクに来てくれる官僚に対して、「とても優しいタイプ」と「めちゃめちゃ厳しいタイプ」に分かれる。後者の例としては、経産省出身の後藤祐一衆議院議員(民進党)が、防衛省の女性官僚に対し(説明に納得しなかったのだろう)、机をバンバン叩き「上司に言ってお前の人事評価を下げてやる」と威圧、稲田朋美防衛大臣が抗議した件が記憶に新しい。

 彼女は、後者だった。確かに、秘書を怒鳴りつけるだけならば、永田町では日常茶飯事だ。河村建夫元官房長官が「男の代議士なら、あんなのはいっぱいいる」と擁護発言をしたが(直後に撤回)、正直に言って、その通りだ。国会議員は一国一城の主で、中小企業のワンマン経営者を100倍くらい濃くした人格の持ち主が多いから、不思議ではない。

手書きの名刺

 国会議員は日々、尋常ならざるストレスを受けて仕事をしている。有権者や自分より権力の大きい者には限りない愛想をふりまく。しかし、その見返り(投票やポスト配分)は確実なものではない。サービスの提供とそれに対する報酬の授受が前提となるビジネスの世界とは全く異なる原理で動く世界だ。ストレスが溜まる度合いは半端なものではない。

 さらに言えば、政治の世界では、パワハラは当たり前である。なぜなら政治家はパワーゲーム(権力闘争)の当事者そのものだからだ。人を動かすには飴と鞭だが、プレッシャーをかけて人を動かすことが出来ない人間に、政治家は絶対に務まらない。

 しかし、「手を出す」となると、話は別だ。証拠が残り、打ち所が悪ければ、暴行・傷害の刑事事件になりかねない。示談金はお小遣い程度では済まなくなる。普通の政治家なら、ここで頭を働かせて、止める。

 古き昭和の時代、本当かどうかは知らないが、殴られて血を流した秘書が笑いながら仕事をしていたという伝説が語られているハマコーさんのような時代は、もはや終わりだ。いくら永田町に時代錯誤が残っているからといって、そのような感覚は現在では通用しない。もはや「論外」と言っていい。

 さて、渦中の人になった豊田真由子議員だが、永田町ではもともと「有名人」だった。一般には、平成26年の園遊会で自分の母親を「配偶者」だと言い張って受付を強行突破した暴挙で有名になったが、なんといっても永田町では、「初当選以来、秘書が100人以上辞めている」という伝説がまことしやかに言われていた。

 100人以上…正確に何人か分からないが、108人とも101人とも言われている。煩悩とワンちゃんの狭間で、「この事務所にだけは入ってはいけない」という確固たるイメージを確立している、数少ない議員の一人なのだ。逆に言うと、それにもかかわらず、それだけ多くの求人をゲットしているのは何とも言えない凄みを感じさせるとも言える。

 豊田事務所の地元秘書の中には、まともな名刺さえ持たせてもらえなかった人もいた、とも聞く。豊田議員の名刺を渡され、そこに自分の名前を「手書き」させられた秘書もいたとか。「人がすぐに辞めるから、新しい名刺を作るのはもったいない」、そんな理由で社員の名刺を作らない、というブラック企業の話を聞くことはあるものの、永田町でそのようなことがあるとは俄かには信じがたいが…。

 さて、今回の告発に続けとばかりに、今までに辞めていった108人(101人)の秘書たちが同じような「虐待」の告発をし始めたら、豊田議員も「議員辞職カード」を切らざるを得なくなるかもしれないが、世間は自業自得としか思わないだろう。

 今回のスキャンダルで自民党の都議選は一層の苦戦が予想され、解散総選挙が更に遠のいたという観測もある。次期総選挙の候補者選定にあたってはくれぐれも、政策能力だけではなく人格も十分に吟味し、「全国民の代表」たるにふさわしい人物を選んでもらいたいものだ。「頼むから、これ以上政治家の評価を下げないでくれ」と願うよりほかない。



Posted by いざぁりん  at 23:32